リアムとの間に双子の男女が生まれ、長男アドルファスも高校生に成長しました。
子供たちの成長の横で、エラとセバスティアンは破局。
王子の本音をジョシーは聞き、少し、彼のことがわかったような気になったのでした。
相関図
リアムが引っ越してきました。
双子の子育てを手伝ってもらわないとジョシーがもたない!
・・・と思ってたんですが、高校生になったアドルファスが積極的に世話をしてくれたのと、あれこれタイミングを逸していたせいで、リアムが来る頃には小学生間近、実はあんまり役に立ちませんでした(笑)
でも、安心する存在がそばにいてくれるだけで、ジョシーは嬉しいでしょうね。
2人の間は穏やかです。
もちろん、長男もリアムのことは大歓迎なので、わいわいと楽しく5人家族で暮らしています。
あ、前回、アドルファスのティーン姿を見せてなかった! お顔をお披露目しますよー。
セバスティアンに似ているでしょう?
しばらく髪型が安定しませんが、気にしない気にしない。
双子も兄ちゃん大好きです。
あ。双子の名前はルーカス(Lucas・男)とライリー(Riley・女)にしました。
LとR、左と右が頭文字。
試しに全く同じ特質にしてあります。
ここからどんな個性がでるのかなーと、結構楽しみです。
リアムは、実験とか読書とか、仕事のためのスキル修行に忙しく、さほど子煩悩ってわけではないのですが、さすが親子というべきか、双子と同じようなタイミングで「釣りをしたい」と出します。
そんな時は、家の横にある釣りスポットで、3人仲良く並んで釣りタイム。親子のふれあいの時間。
暇な時は、アドルファスもそれに加わったりして。
べったりと子供を可愛がるタイプじゃないんでしょう・・・っていうか、ある程度大きくなってからの同居だったので、リアム自身がちょっと戸惑っている感じなのかな。
そして、仕事をしながらそれを見ているジョシー。
この家は、本当に立地がよくて、ヒドゥン・スプリングズの中で一番好きな物件です。カラーリングとかインテリアも凄く好み。
主寝室のバスルームから湖が一望できるので、無駄に風呂に入らせてます(笑)
それはいいとして。
不思議なことに、双子の男の子ルーカスは、頻繁にリアムにライリーのことを話しに行っているようです。
「お父さん、本当に大人になったら女より男の方が強くなるの? ライリーに勝てたことないよ」
「まあ無理かな。お父さんもお母さんには絶対に勝てない」
とかなんとか言ってるんでしょうかね。
ちょっとこの吹き出しには笑ったわ。
そんなこんなで、ちょうど春もきて、平和すぎてあくびが出そうな毎日。
ジョシーもリアムも、全く「結婚する」願望を出さなくて、なんとなーくフワフワとした状態のまま、時間は過ぎていきます。
そんな中、突然、ルノー・バンダーバーグが娘マーリッサを連れて遊びにきました。
マーリッサは、ジョシーとアドルファスが同居していた時に生まれた子ですね。今は小学生になっています。双子よりちょっとだけ年上。
「お父さん、マーリッサちゃんとお父さんが来たよ」
「え? バンダーバーグの?」
リアムびっくり。
「急にお邪魔して悪いね。マーリッサと一緒に遊んでやってくれないかな」
「・・・」
「そんなに警戒しないでくれ。今日は無茶はしないよ」
非常にビミョーな顔のジョシー。
断る理由が見つからなかったので、迎え入れることにしました。
急遽、庭にシーソー設置した。
写真には残ってないですが、マーリッサとライリーが遊びだしてすぐ、アドルファスがルノーをジムに引っ張ってって鍛えだしたのには、グッジョブしたくなりました。
(この後のルノーがスポーツウェアなのは、その名残り)
その後、せっかくなので、全員で食事をすることに。
ちょうどモンテ・ヴィスタを入手した頃で、導入したばかりのピザ窯を使いたかったんだ。
なんか、アドルファスが「母さん、子供作んないの」みたいたアイコン出してますが・・・これまたルノーへの牽制に見えて、実はアドルファスのバンダーバーグ宮殿での生活は、ちょっとしたトラウマになってるんじゃないかという疑惑が出てきました。
もうこっちで家族の生活してるんだから、余計なことすんなよ、みたいな。
それでも、なんだかんだ子供たちは仲よしですね。
というか、アドルファスが子供に対して素晴らしい面倒見のよさをみせています。
今、彼がハグしているのは、年若い叔母のマーリッサです。
同じ年くらいの双子は彼らだけで行動しがちなので、さっきまで、1人でテーブルで宮廷遊びをしていたところです。
あ、マーリッサの髪色、ルノーの白髪が遺伝していたせいでちょっと可哀想だと思い、根元にかろうじてついていた色に統一しました。
親が成人で白髪設定されていると、子供も白髪になっちゃうので、たまに困る。
子供たちが無邪気に遊んでいる横で、いつの間にか、リアムがルノーに話しかけに行っていました。
おおう、なんか妙な緊迫感が。
「バンダーバーグさん」
「ああ、今日はありがとう。娘もとても楽しそうだったよ」
「今から失礼なことを言います。ごめんなさい」
「なんだね?」
「僕は、アドルファスの父親じゃないけど、好きな人の息子として、友達として、彼をとても大切に思っています」
「・・・」
「だから、もし、そちらの家のことで彼が必要になったとしても、無茶はさせないつもりです。家族なので」
「君は、セバスティアンの友人だったね」
「はい」
「アドルファスが彼の子でも、そう思っているのかい?」
「はい、もちろん。小さな頃から知ってますから」
「・・・そうか」
「アドルファスは優秀だね」
「はい。だから心配してるんです」
「この問題は、なかなかに根深いんだ。マーリッサが産まれて、もう1人の孫もできて、今の段階では、後継ぎ問題がアドルファスに影響することは恐らく少ないはずだ。でもいずれ、彼の決断が必要になることもあるだろう」
「・・・」
「私は自分の子ができて、王家の存続のためではなく、こうして遊びに連れてこられるだけで満足する部分はある。ただ、妻はもっと重圧を受けてきた人だし、とても責任感の強い性格だから、彼女の希望には沿ってやりたいんだ。夫だからね」
「はい」
「だから、思惑はぶつかる、いずれ。それだけわかっていれば、今はいいじゃないか。結局のところ、それぞれの家族を守る、それだけの問題なのだろうしね」
「・・・そうですね。わかりました」
「まあ、とりあえずは結婚したまえ。その方が、ずっと守りやすくなるぞ」
「・・・」
ここまでやってきて、実は何ひとつ解決しちゃいないんですが、少なくとも、バンダーバーグの子供が増え、可能性も広がった今、すぐにどうこうなることはないでしょう、きっと。
階下でリアムが奮闘しているちょうどその頃、寝室でジョシーがテレビを見ていると、そこにアドルファスが加わりました。
「今日はびっくりしたね」
「そうね、いきなりだったから。色々と気を遣ってくれたわね、ありがとう。ごめんなさい」
「割とうまくやっただろ? 今はリアムが戦ってるよ」
「やだ、大丈夫かしら」
「・・・母さんは、リアムとどうするの? 結婚するの? それともこのまま?」
「・・・うん」
「もし俺の立場を思ってなら、余計なお世話だよ。リアムは、お父さん・・・ってのはちょっと違うけど、でも、もう家族だろ?」
「・・・」
「やっぱり今日思ったんだけどさ、俺は母さんの子供だから。王家とかそんなのどうでもよくて、母さんと、あと、一緒に暮らしてるリアムの方が、俺の体に流れてる血よりずっと大切だから」
「アドルファス・・・」
「あ、父さんが嫌いかっていうと、それは違うよ。できれば将来は、父さんと同じ警察官になりたいと思ってるくらいには尊敬している。その辺、ちょっと複雑なんだけどね」
「わかるわ」
「最後は母さんたちが決めることだよ。ただ、俺はこう思ってるって言いたかったんだ・・・母さん」
「なに?」
「大好きだよ。幸せになってよ」
アドルファスはアドルファスなりに、母の行動を見ていたんですよね。
とはいえ、反抗期まっさかりくらいの年齢でこの物分かりのよさには涙が出ます。妙に老成させちゃったね、ごめんよ。
まあゲームだしプログラムだし、プレイヤーが「すまない」とか思う必要はないんでしょうけれど、私はとてもウェットな性格なので、どうしても思い入れちゃうんだわ。
そろそろ結婚か、という流れではありますが、どうにもリアムが何か悩んでいそうです。