双子の誕生、ガートルードの成長、そして普通の日常。
まあ、家族ってそういうもんだ。
「これに凝りて、二度とうちに入ろうとすんなよ!」
裕福なゴス家には、今夜も泥棒が入ろうとして「勇敢」もちのギルバートに撃退されています。これが割とよくあることだから困る。
ガンサーにも「勇敢」はついてますが、ギルがこんなふうに先に始末しちゃうんで、基本、見てるだけ。得られるのは寝不足だけです。
(いったいこの街の警察は何をやってるんだ)
不機嫌そうですねえ。
そんなガンサー、最近お気に入りの泥風呂でリラックス。身体はドロドロになっているはずなのに、なぜか衛生があがる不思議(笑)
この蒸気サウナでウフフができるらしいですが(そんなことばっかり考えてるプレイヤー)、まだ試したことないです。屋外に置いてるから、子供の目がな・・・。
ってのが関係ないくらい、相変わらずガンサーとアドリアナは仲よしなんですけどね! 子供の前よ! 自重して!!
双子も元気にしております。おそろいかわいい。
ちなみに、アドリアナが独身の時に生まれた上の2人には「家族志向」がついているので、何もしなくても弟たちの面倒をとてもよくみてくれます。特に下2人の面倒を見てきたギルバートなんて、すでに父親みたいな貫禄です。
そうそう、この頃、ようやく自分スタンダードの寿命とか1週間の日数とかが決まったので、安定して世の中が動くようになってきました。だいぶ長いこと時間がねじ曲がっていたサンセットバレーも、平常な時の流れの中を過ごせるように。
そうなると去っていく方も出てきます。
残念ながら、バスター・クラベルさんがお亡くなりに・・・。
スタイリスト時代のアドリアナのお客様だったので、できれば最後、お宅にお邪魔してハグしようと思ったのですが、一向に戻ってくる気配がなかったため、電話で別れを惜しみました。
去る人がいれば成長する人もいる。
とうとう、長男ギルバートが大人になります!
小学生の頃は、少しだけ生意気で大人びていた彼ですが、成長の過程で子供っぽさもみせつつ、やっぱり落ち着いた雰囲気の男に成長してくれました。
とにかく人のことをよく考え、あまり嫌いな人を作らない子ですね。この家と異母兄のモティマーの仲をとりもってくれたりもしてくれています。
そんなこともあり、ケーキふーのタイミングに、モティマー夫妻を呼びました。
お誕生日おめでとう! ギルバート!! 家族総出でぶんちゃかするわよーーー!
さーて、どんな大人になるのかなー。ガンサーに似ているのは決定だけども、そういう意味でも楽しみねー。
お? なんかちょっとジュード・ロウっぽい?
と、当時は思っていたのですが、今見てみるとどうだろう?
自動的に割り当てられたヘアスタイルが似合っているように感じてしばらく直さなかったんですが、なんかちょっと重たかったのでティーンの時と同じにしました。
うふふふー、なかなかイケメンくんですね(親の欲目すぎる)
なんというか、あんなに小さかったギルバートがねえ、大人だとかねえ、時間の流れにしみじみするプレイヤー。
彼を身ごもったことで、このプレイ、つまりはガンサーとの関係が決まりました。
画面のこちら側で眺めているプレイヤーとしては、「ゴス家」ひとくくりがとても好きだったため、ガンサーとの結婚の可能性なんて、ほんのわずかなもんだろ、くらいに思っていたんですが、知らない間にシムたち自身が運命を選びとり、そして今、もう1つのゴスの一家としてプレイしています。
彼らは彼らなりに色々考えて人生をつかみ取ってるんだよなあ、そういうのが物語なんだよなあ、としみじみ。
でも、物語には色々な登場人物がいて、その登場人物の数だけ主役がいて、思いがある。
かつてガンサーと家族として暮らしていたモティマーも、またこの物語の登場人物であり、彼の人生の主役なのです。
「なんでそんなに気安いんだ。母や僕を犠牲にして作った人生でぬくぬくしているだけのくせに!」
パーティが終わったあと、階段の影で1人になっていたのを気にかけて声をかけたアドリアナに、モティマーが声を荒げました。
「あなたが本当に正々堂々とできるなら、母さんだってここに呼べばいいだろう? 僕だけを呼んで母親ヅラ? あなたもこんな幸せな家族の一員なのよって言いたいのか!」
「そんなわけないでしょう! 落ち着いてモティマー」
「なんだよ、幸福を見せつけるなよ。みじめでいてほしいんだよ、僕はさ、僕は・・・」
「モティマー・・・」
彼は、この家庭のことを決して嫌いなわけじゃないんです。むしろ、家族全員と仲良しで、いつも楽しそうに過ごしていくんです。
でもね、たぶん、沢山の家族が集まった誕生会を見て、なんかとても理不尽に思えて爆発しちゃったんだろうね。
ティーンの頃から、きっとどこにもガスを抜ける余地がなくて、母の前ではそれなりにいい子でいなくちゃいけなくて、そういうフラストレーションというか、十代の頃に発散させておくべきエネルギーを、ずっと抱えて生きてきたんじゃないかという気がします。
それをぶつけるだけの理由は、彼にはあると思うし、それはアドリアナだって重々承知しています。
そこへ現れたガンサー。
「!」
つかつかとアドリアナに近づき、無言でキス。そのまま去っていきました。
これには毒気を抜かれて、モティマーも苦笑いするしかありません。
その後、
「・・・ごめん」
と、モティマーが言ったかどうだか、それは想像だけに留めておきます。
「・・・ありがとう、ガンサー」
「何がだ?」
「うん・・・愛してるってことよ」
「それは結構」
何かに区切りのついた夜は、こうして更けていきました。